新手の金融業と「茶話本舗」

ソーシャルレンディング(Person2Person Lending)サービス

『お金を貸したい個人とお金を借りたい個人とをつなぐソーシャルレンディング(Person2Person Lending)サービス』という、むちゃくちゃ怪しい商売が、アメリカからやってきた新しい形の金融システムとして今や根付きはじめている。

 ソーシャルレンディング企業は、「資金に余裕のある富裕層の貸し手」と「低金利で資金繰りをしたい借り手」の間に入って、法律的になんの責任も負わない。それなのに、仲介手数料として貸し手と借り手の双方から1.5%の仲介金をもらう。

 貸金業の厳しさを知っている者としては、もしソーシャルレンディング会社を経営するとしたら、貸し手には債権回収なれしたイケイケの取立て屋を『富裕な篤志家』に仕立てあげて、不動産所有の借り手だけに絞ってニコニコ顔で「連帯保証人」をつけさせてドンドン追い貸しして物件をいただく。

 借り手には、多重債務者を沢山集めて、何かしら商売をやっているような体裁を繕い、「事業資金が必要でございます」とか丁重に借り入れさせて、1〜2回返済させたら、あとは「商売が下手うちました。返すあてがないので訴えるなりどうにでもして下さい」と開き直らせて、身柄を適当にかわさせる。

 こういうスタイルの詐欺商売がいとも簡単にできるのが、「ソーシャルレンディング取引」だ。

 これに引っかかれば、借り手は連帯保証人という「人質」を取られたまま民事不介入の名のもとにドンドン吊り上げられる最初とは違う金利に文句も言えず支払い続け、レンディング会社には何もしてもらえない。

 貸し手の方も、貸金業の経験のない素人ならば、債権回収のノウハウもないまま泣き寝入り。レンディング会社にクレームを言っても、責任はないと逃れられるし、その借り逃げしている連中がレンディング会社のさくらであれば、「自己責任でしょう?できるだけ力になりますから頑張って債権回収しましょう」とかいって、弁護士が介入してくるのを未然に防御するはずだ。

 というか、貸し手にも借り手にもこういう悪意の持った者の割合がほとんどだと思われるのに、そして、レンディング会社に、貸して借り手の「借入状況調査義務」や「素行調査義務」が一切ないというのだから、なんともバカバカしい法律の抜け穴である。

マイクロファイナンス

 怪しいという点のみだが、これと似たような雰囲気を持つのがマイクロファイナンスという「慈善」を建前にした、東南アジア生まれの「庶民金融システム」である。

 この創案者のムハンマドユヌスはノーベル平和賞まで貰っているが、この「マイクロファイナンス=貧困層への慈善事業ローン」という壁にさいなまれて、警察が介入できない。

 で、海外のマイクロファイナンスの運営者はやりたい放題。慈善で金貸しと言っても、バッチリ金利は取っている。メキシコにはマイクロファイナンスで上場した会社まである。そしてその裏には、日本ではありえない貧困層を食い物にする犯罪シンジケートなどが食い込み自殺者が多発している。

 慈善事業という冠を被せても、しょせん、金融業であり、金利をとっている。「ボランティアは儲けちゃいけないのか?」という開き直りをマスコミで展開しているが、慈善の仮面を被っている分、余計に悪どい「貧困喰いビジネス」である。

振り込め詐欺の子達

 現在、この「個人間金銭貸借仲介」も、日本に上陸し、大手の銀行や証券会社なども関心を示している。これは直接ではなく「マイクロファイナンスファンド」として。本来の意味のマイクロファイナンスは地域コミュニティの希薄化した日本にはなじまない。

 このマイクロファイナンスを実質的に現場で使っているのは(と言っても目新しい言葉としてハッタリ用にだが)、ある一部の振り込め詐欺とヤミ金を併営しているグループの子達である(使っていたというのが正しい?)。

「マイクロファイナンスという小口のボランティア金融がありまして、あなたさまのお借入状況でしたら、何かの時にボランティア融資を即日対応させてもらいます〜(ごにょごにょ)〜つきましては、実績づくりのために当社の口座に保証金として2万円振り込んでいただきます。いえ、この2万円は初回のご融資の際に一緒にお客様の口座に振り戻し致しますんでご安心ください」

とかいって、やってたそうだ。

 しかし、客も数万円借りるのに2万円の振込は渋るらしい。「マイクロなんかより『借入まとめ一本化(で着手金)』の方がぜんぜん引っかかりますね」と言ってたから、もうマイクロファイナンストークは辞めちゃったのかも知れない。(被災地向にマイクロファイナンス的な支援融資を騙った詐欺や義援金を模した詐欺をはたらく連中はしばらく絶えないだろう)

茶話本舗とソーシャルレンディングサービス

 話しは変わるが、当紙で糾弾している「茶話本舗茶話本舗・介護フランチャイズの危険)」では、フランチャイズ代理店に加盟してくるまじめな介護士の人達からウン百万円の加盟料を徴収する。

 で、そのお金を支払えない人には、色んな資金調達の一環として、上記のソーシャルレンディングサービスを展開するmaneo(マネオ)というレンディング会社に登録してもらい、資金提供してくれる人を募ってもらったりもするそうだ。

 まあ、都内などに親名義であっても優良不動産を所有する人は、どうかこういうmaneoみたいな仲介サービスに登録したりして、温厚な素人投資家のフリをして、融資を受諾してくれるような、ホントはコワイ、篤志家の人に引っ掛けられて身包み剥がされないよう、気をつけて下さい。


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  • 2018.09.13 Thursday
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  • 14:01
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