金玉位置性念場の事件簿・其の五「見えない回復の兆し」

金玉位置性念場の事件簿・其の五

【ファイル其の五】

「見えない回復の兆し」


【1月14日】
○○から電話があった。先日お見舞いに行ったことへのお礼の電話である。

「元気を出して頑張ります!」という声は、最初こそ元気に聞こえたけれど、次第に涙声に変わってしまった。応援してくれる人達の為にも早く元気にならなきゃいけないという気持ちと、未だ払拭できない精神的ショックとの苦悩が感じられる。

軽率に病人へ「がんばれ」という言葉をかけてはいけないと、どこかで聞いた言葉を思い知らされた。しばらく入院生活が続きそうである。職場に通えず、収入は途絶え、三月には自宅(賃貸マンション)を引き払うことも決まっているそうだ。○○にとって、現実は不安が募ることばかりである。

【1月16日】
〇○から病院で血液検査をしたところ、「問題ない」との結果が出たと報告があった。問題ないのは当然である。相手の男✕✕から由緒ある血筋が穢れると侮辱され、自分の血液が汚れているのではないかと酷く気にしているようだ。また、✕✕の代理人△△弁護士が、自分が入院している事などを両親に話すのではないかと心配している。△△弁護士が両親に知らせると通告してきたことが、余程ショックだったようである。
○○は、十代のころ親の反対を押し切って、地方から都会に上京してきたそうである。そのとき何があっても絶対に両親に迷惑を掛けないと決心し、自分の志を胸に秘めて今日まで頑張ってきたそうだ。人には誰しも触れてほしくない事があるものだ。△△弁護士が両親を巻き込もうとしたことは、一層○○を精神的に追い詰める結果となったようである。

【1月18日】
本日〇○は、病院で心理テストを受けるそうである。早期回復の兆しはあるのか心配だ。

 

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